ギフト券販売促進術

title.gif

はじめに

金券印刷.comで過去の事例をもとに検証しオリジナルでまとめたものです。この内容についてはアイデア工房に権利があります。無断転載、転用を禁止します。
文と構成:株式会社アイデア工房・田中冬木

金券印刷.comでは単なる金券という印刷された紙を販売している訳ではありません。決して高度な地紋を販売している訳でもありません。それだけなら印刷会社かデザイン事務所で充分でしょう。お店の経営者や販売促進に関わる人にとって、最大の眼目は集客であり、売り上げを増やし、利益を増やす事です。私たちの提案する金券は、その目的を達成する為のお手伝いであり、仕組みそのものを提案する事です。マーケティングというより、戦術論がメインになっていますが、金券を作る上での参考となれば幸いです。最終的な決断や企画は、お買い上げ頂くお店や会社にありますが、僅かでも成功への導きとなるご提案が出来れば、私たちのこの上ない喜びでもあります。

目的を明確にする

まずは何の為に金券を作るのか?この目的を明確にする必要があります。集客したい、顧客単価を上げたい、再度来店して欲しい、顧客にリピートして欲しいなど、目的を絞り込む事が成功の要因です。まずは目的として下記のように大別してみます。

一次集客型
新規顧客を集客するツールとして使う

再来店促進型
もう一度来店させるツールとして使う

優待特典型
リピーター顧客増のツールとして使う

全て大事な事は確かですが、今一番必要な事は何かを考えます。万病に効く薬がないように全てを満たすツールは存在しません。新規顧客がどうしても欲しいならば一次集客型、1回限りの顧客が多いならば、再来店促進型。そこそこ集客は出来ているのに売り上げが安定しないならば、パレートの法則、2割の優良顧客を重点的に増やす優待特典型のように、どの目的に使うかで作り方も使い方も変わります。

市場環境を把握する

金券に限る話ではありませんが、まずは顧客の属性とは何なのか、競合はどこか、あなたのお店や会社のコアコンピタンス(強み)は何かを知る事が大切です。勿論、ある程度把握している筈ですが、意外にアバウトで細かく分かっていない場合が多いので、原点に立ち返り、再度見直してみる事をおすすめします。マーケティングでは3C分析と言います。

Customer(顧客)
Competitor(競合)
Company(自社)

3つの頭文字を取って3Cと呼んでいます。詳しい内容は専門書や専門のサイトに譲りここでは省きますが、顧客、競合企業、自社分析を行うことで環境分析を行います。

主要購買層は法人なのか、個人なのか、法人ならば、業種は?中小企業なのか、個人事業主が多いのか、個人の場合は男性か?女性か?年代構成は?職業は?価格に敏感なのか、品質に敏感なのか、或いはコミュニケーションを重視する顧客なのか。購買決定者は誰なのか、地域性も大きな要素です。次に競合はどこでしょうか?競合は必ずしも同業他社とは限りません。何をウリにしているのか、何を売っているのか、価格勝負なのか、立地なのか、品質なのかを調べましょう。最後にあなたの会社やお店の一番の強みは何でしょうか?サービスなのか、品質なのか、価格なのか、小回りがきくことなのか、知識なのか、ブランドがあるのか無いのか、当たり前過ぎる事ですが、まずは、これが分からないと成功へのストーリー展開が見えてきません。相手を知り己を知らば百戦危うからずとは孫子の兵法に出てくる言葉です。

券の形態を把握する

俗に金券と言ってもその中味は色々あります。券を販売するのか配布するのかに大別して、以下のようなものが考えられます。

配布金券型招待券、ギフト券、金券、優待券、サービス券など
(文字通り、割引券やクーポン券と同等の役割を担うもの。)
販売商品券型●自家発行型
(自分の店や会社だけで使用するもの)
商品券、ギフト券、入場券など
●第三者発行型
(他の店や会社でも使えるもの、共通商品券)
商品券、ギフト券、入場券など

配布の場合は、狭義に「割引券で商品券に似せたデザインを使ったジャンル」と言っても良いかもしれません。金券というよりクーポン券と呼ぶべきものですが、商品券のデザインを施してある事によって、全く違う効果が生まれます。販売の場合は大抵はひとつめの自家発行型でしょう。お店が独自に行うもので、第三者発行型とは全国共通図書券や百貨店の共通商品券などのような、お店や会社が自分で発行するものではなく、団体が発行するものを指します。(後述しますが、第三者発行型の場合は、行政への届け出が必要となります)

次にまずは販売型金券の解説です。